書籍『毒親を反面教師に、幸せな家庭をつくる』先行オンライン公開版(無料版)
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【巻末付録】
巻末付録1 毒親と向き合う7つのポイント
1. 毒親にも人権がある。同時に、子にも人権がある。(殺人犯ですら手錠で拘束されても一定の人権はある…)
2. 毒親への怒りや復讐心に、自分の人生を支配させない。(あなたが、かつて、忌み嫌った毒親にならないために…)
3. 自分の安全や幸せが脅かされるなら、距離を取る・別々に生きるという選択もある。(親を捨てるわけではなく、やむを得ず別々の道を歩む…)
4. 親の責任と自分の責任に線引きする。(あなたのせいじゃないことは、あなたが背負わなくていい)
5. 共感できなくても服従しなくても、「ニュートラル」に接する。(好きの反対は、嫌い、ではなく、無関心だったりする…)
6. 毒親の病気や障がいの有無を、素人判断で断定しない。(病気や障がいと決めつけるのも、病気や障がいでないと決めつけるのも、どちらも、素人判断では診断がつかないですよね…。医療機関での診断や治療などが最優先です。)
7. 同じことを次の世代へ繰り返さないようにするには、どうすれば良いかを念頭におく。反面教師として、自分の言動を見つめ直す。(反面教師としては絶好の学びの宝庫を目の前に見ているかも…)
巻末付録2 「毒親災害」減災プラン
A 危険・消耗の把握
・怒鳴る・暴力・脅しなど、危険が高まる前兆や傾向を把握する。
・自分の心身の調子が悪化するサインを把握する。
・会話すると、特に心身が消耗する話題や状況などを把握する。
B 避難・距離
・一時的に逃げられる場所、安全に落ち着ける場所を探しておく
・毒親と会う頻度・時間・連絡手段などを少なくしておく。
・お金・住まい・重要書類を、可能な範囲で、自分で管理しておく。
C 相談
・家族外で毒親と中立な第三者で、相談できる人や窓口を探しておく。
・必要に応じて、学校・自治体・医療・福祉・法律・警察などに相談できるよう、連絡先をすぐ見て対応できるよう備えておく。
・相談するときのために、出来事・日時・影響などを記録しておく。
D 線引き
・相手の感情と自分の責任を、線引きして分けて考えておく。
・「できること/できないこと」を、言葉で伝えられるよう工夫する。
・危険なときは、説得や期待より、まず心身の安全を最優先する。
巻末付録3 「心の安全基地」セルフチェック
□ 親と違う意見を言っただけで、怒鳴ったり脅したりされない。
□ 意見を言ったり判断したりする際、親の顔色を窺わなくていい
□ 「嫌だ」「今は話したくない」と、報復されずに言える。
□ 家族それぞれに、一人で過ごせる時間がある。
□ 子の進路や交友関係を、親の面子や都合だけで決めていない。
□ 夫婦のどちらか一方だけが、常に我慢を強いられていない。
□ 病気や失敗のとき、心を傷つける言動をとらない。
□ 間違ったときには、改めるべき点は謝罪してやり直せる。
□ 家族外の相談先への連絡などを、妨げられることはない。
□ お金や生活支援を、親に従わせるための脅しに使わない。
□ 家族それぞれが、好きなこと・価値観・個性を尊重している。
□ 家族の誰かがつらいとき、「自分も昔つらかったからそのくらい我慢しろ」などといった接し方ではなく、支援してくれる。
□ 家庭で問題が起きたとき、誰か一人を悪者にして責めることなく、家族みんなで問題が起きにくい仕組みづくりや防止策に取り組む。
※チェックが少ないから「悪い家庭」と決めるためのものではありません。安全な方向でチェックが多くても、抜け落ちた項目を改善できるようにしていきましょう。気づいた項目を、一つずつ改善するための対話のきっかけとしてお使いください。
巻末付録4 「自分も毒親?」と思った親の振り返り10問チェックリスト
□ 子が異なる意見を言ったとき、「反抗」と判断する。
□ 子の失敗を注意するとき、人格や個性を責めて改めさせる。
□ 「あなたのため」という言葉で、子の意志や希望や個性などにそぐわない形でも、自分の不安や理想を押し付けても構わない。
□ お金・食事・住まい・愛情を、従わせるための交渉材料にしてでも、親の伝えたいことを伝えるべきだ。自分の意見に従わなかったら、子からそれらを取り上げたり制限したりするような言動をとってでも、改めさせるべきだ。
□ 子のプライバシーを、本人の意志や希望に反して、侵害したとしても、親の判断があれば問題はない。
□ 自分が昔つらかったこと・苦境から脱してきたことを、子にも同じように経験させて、成功体験を実感してもらいたい。
□ 職場や夫婦関係のストレスを、子にぶつけても許されるべきだ。
□ 自分が間違っている部分があったとしても、親が子に謝る必要はなく、子は自らの未熟さを反省すべきだ。
□ 子が親に内緒で家庭外の相談窓口に相談するのは禁止すべきだ。
□ 親の成功体験ではなく、子自身の意志・希望・個性にそって、親と異なる歩み方を支援しても、決して子のためにならない。
これらの中で、一つでも気づいたら、そこが改善の入口になるかもしれません。
まずは、気づく・知ることから始めましょう。
あなたの自己評価だけでなく、子や客観的に物事を見て頂ける第三者からの他者評価を得られるようなら、ぜひ、他者からの評価も聞いてみて下さい。
他者評価を見つめ直して頂くと、自分が何を自覚・認識・認知できていないか、都合よく歪んだ理解になっているか、フィードバックからも気づきが得られるでしょう。
これまでのあなたのすべてを、一度に直さなければならないわけでも、すべて否定して自責の念にとらわれなければならないというわけではありません。
「今日から気を付けていくこと」や、「今日から始めること」や、「少しずつマシにしていきたいこと」などを、ひとつずつ、ムリなく長続きできるよう取り組んでみると良いかもしれません。
親として、自分の言動を振り返るとき、完璧な親を目指す必要はありません。
完璧な親も、完璧な子も、完璧な人間も、世の中にいるわけではありません。
私が大切だと思うのは、間違いに気づいたときに立ち止まり、謝り、関係改善に向けて、やり直すチャンスを得ることです。
100点の親を演じるより、「今日は一つだけでも、子を傷つける言葉を減らせた」「今日は子の話を最後まで遮らずに聞けた」といったことを積み重ねる方が、家庭を変えていきやすいでしょう。
巻末付録5 境界線を伝えるための対話フレーズ
【怒鳴られたとき】
「そのような大きな声だと、とても怖くてお話しが続けられません。少し声を小さくして、落ち着いてもらえてからお話ししましょう。」
【答えたくない話題】
「大変恐縮ですが、そのお話については、お応え致しかねます。」
【長時間の説教・非難】
「だいぶ長い時間がたちましたから、今日はここまでにしておきましょうね。また必要なら、非難ではなくて、問題を解決するための方法についてでしたら、別の日にお話ししましょう。」
【過度な要求】
「心苦しいですが、そこまでのことは、致しかねます。」
【罪悪感を押しつけられたとき】
「あなたがそう感じていることは理解しました。お話し頂きありがとうございました。ただ、その感情の責任を、すべて私が負うことは承り致しかねます。これは、あなたの責任で対処して頂く問題です。」
あくまでも一例ですので、いろんな工夫を試して頂ければと思います。
巻末付録6 7日間「自分の人生を取り戻す」ミニプログラム
1日目 事実と感情を分ける——今日つらかった出来事を、「何が起きたか」と「どう感じたか」に分けて書き出してみる。
2日目 自分で選ぶ練習——食事、服、休み方など、小さなことでも、何かひとつでも自分の希望や意思で選んでみる。
3日目 心身の距離をとる——会う人・話す話題・費やす時間・対面や連絡手段などで、心身の距離をとるために、会う会うのを避ける・話す話しを避ける・費やしてもいい時間数・連絡を取る時に避けたい連絡手段など、書き出してまとめてみる。
4日目 「心のオアシス」をつくる——短時間で、10分くらいでも良いので、心が少しゆったりできる時間を予定に入れる。
5日目 ネガティブをポジティブに転換する——自分を責めてしまう言葉を見つけ、「そんな私の良いところを抽出すると?」という観点で、ポジティブに見つめ直してみる。
6日目 支援者を増やす——毒親から中立な第三者で、相談できる人や団体の連絡先や、安心して話せる場所を見つけて書き出す。
7日目 次の世代へ受け渡したいものを書き出す——「自分は何を繰り返さないようにして、何を子の世代に受け渡したいか」を、思いつくままに書き出してみる。
◆ 7日で人生を変えることが目的ではありません。「自分で選んで人生を歩んでいいんだ」「自分はひとりじゃない」という感覚を、少しずつでも取り戻す一週間です。
巻末付録7 家族の「心の安全基地」対話シート
家族でお話しをする場を設ける際は、誰かを非難したり追及する場にせず、「お互いにこれから暮らしやすくするためのアイデア交流」といった感じで、人を責めず問題を解決することに注力してみて下さい。
1. このごろ、家庭でホッと安心できたことは、どんなことでしたか?ホッとできなかったりしましたか?
2. このところ、心や体が、少し苦しかったとか、怖かったとか、言いにくかったことはありませんでしたか?
3. 家族に続けてほしいことはありますか?
4. 逆に、家族にやめてほしいことや、改善して欲しいことはありませんか?
5. ホッとできるひとりで過ごせる時間は足りていますか?
6. 家族外の相談先に、許可を得る必要もなく、自由に相談できる状態になっていますか?連絡先も知っていますか?
7. もし、お試しで1週間だけでも、家族で何かひとつでも、変えてみて欲しいと思うことはありませんか?
◆ 家族全員が、同じ答えになる必要はありません。違う答えが出ても、安全に話せること自体が、心の安全基地の土台となります。
巻末付録8 安全確保と相談の考え方
子どもへの虐待が疑われる場合は、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」に連絡・通報して、地域の児童相談所につないでもらって下さい。
虐待を受けた子に限らず、その疑いを感じられたご近所さんやご親戚など、子の救済に向けて、気づいた・見かけた・疑わしいと感じた際に、すぐ連絡・通報や情報をお知らせして下さい。
生命・心身に緊急の危険があるような場合は、警察・救急などの緊急通報を優先してください。
警察への「110番」通報にためらうような場合は、警察による総合相談の窓口「#9110」への電話ですと、窓口の方があなたのお話しをもとにアドバイスや対応をとってくれたりします。
救急への「119番」通報にためらうような場合は、救急安心センター「#7119」に電話して頂くと、窓口の方が緊急性の判断・各種対応やアドバイスをしてくれたりします。
ヤングケアラー問題や、成人の親子関係、DV、金銭問題、介護など、各種のご相談は、問題の種類によって、最適な相談先が異なったりします。
どうせムダだ、と思い込んだりあきらめたりする前に、他の相談窓口や他の専門家にも、試しに相談してみると良さそうです。
自治体の相談窓口、法テラス、弁護士会、医療機関、支援団体、学校など、複数の窓口に相談してみるのも良いかもしれません。
制度・窓口・電話番号やウェブサイトのURLなどは、時を経て変更される可能性はあり得るため、実際に利用するときは、最新の公式情報をご確認下さいませ。
家事や家族の世話によって、学業、友人関係、睡眠、進路などに大きな影響が出ている場合は、一人で抱え込まず、学校や自治体や支援団体などに相談してみると良いでしょう。
意外と知らなかった「使える制度」や「得られる支援」が、電話ひとつ・メッセージひとつで、身近に得られるようになるかもしれません。
「どうせムダ」とか「空振り」かもしれない、と思っても、「ワンチャンありかも…」って相談してみたら、意外といろんな制度や支援が役に立つかもしれません。
まず、相談や連絡ができる「心の余力」を貯めておければ良いかもしれません(ちょっとした電話やメッセージも、「勇気」がいるかもしれませんので…)。



